
こんにちは。高岡市長の角田ゆうきです。
前回のブログでは、高岡古城公園の再生プロジェクトを通して、市民の皆様の「まちを愛する心」と「行動力」が、いかに高岡の誇りである「シビックプライド」を育んでいるかをお話しさせていただきました。歴史ある高岡の文化と、それを受け継ぎ、未来へ繋ぐ市民の皆様の力に、私自身も日々感動しています。
今回は、さらに視野を広げ、高岡のまちに生まれる「つながり」が、いかに新しい価値を創造し、私たちのまちの未来を拓いているのかについてお話ししたいと思います。この「つながり」とは、市民同士のつながり、世代間のつながり、そして高岡と世界とのつながり、その全てを指します。多様な人々が交流し、共にまちを創っていくことで、高岡はもっと強く、もっと魅力的なまちへと進化できると私は信じています。
中心市街地に賑わいを!市民と若者が描くまちの未来図
まちの活力は、中心市街地の賑わいから生まれます。しかし、全国的に中心部の空洞化が課題となる中、高岡も例外ではありませんでした。そこで私たちは、この中心市街地にもう一度活気を取り戻すべく、様々な取り組みを進めています。
特に力を入れているのが、中心市街地の「空き店舗活用支援」です。空き店舗を改修して新たなビジネスを始める方々への支援や、開業に関する相談体制を強化することで、実際に新規開業の件数は着実に増加しています。その結果、高岡大仏から山町筋へと続く御旅屋通り周辺では、個性豊かなカフェや雑貨店、オフィスなどが生まれ、これまで以上に活気にあふれる場所へと変化を遂げています。
この動きを象徴するイベントが、定期的に開催されている「御旅屋人マーケット」です。地域の事業者やクリエイター、市民の皆様が一体となって企画・運営し、多くの人々が集まるこのマーケットは、単なる買い物だけでなく、人と人との交流が生まれる「場」となっています。通りを歩く人々の笑顔や、活気ある声を聞くたびに、市民の皆様の力で中心市街地が蘇りつつあることを実感し、大変嬉しく思います。
そして、このまちづくりには、若い世代の力が不可欠です。高岡市役所では、若手職員が「営業部」と称し、市民の皆様の声を直接伺い、それを市政に届ける活動を積極的に行っています。彼らのフットワークの軽さと熱意が、市民の皆様と行政との距離を縮め、よりきめ細やかな政策に繋がっています。また、地元の学生団体もまちづくりに積極的に参画し、若者ならではの視点やアイデアで、高岡の魅力を発信するイベントを企画したり、地域課題の解決に取り組んだりしています。彼らの活動は、高岡の未来を担う世代が、主体的にまちを創っていくことの重要性を示しています。
国境を越えて広がる絆。グローバルな視点で高岡の魅力を発信
「つながり」は、高岡のまちの中だけに留まりません。私たちは、高岡を世界に開かれたまちとして、多くの外国籍市民との国際交流を推進し、多様な文化が共生する社会を目指しています。
高岡市には、仕事や学びのために多くの外国籍市民が暮らしています。彼らは、高岡の文化を学ぶ一方で、自身の国の文化や習慣を地域にもたらし、まちに新しい彩りを加えてくれています。市が主催する国際交流イベントや、市民団体が企画する異文化理解のワークショップなど、様々な機会を通じて、市民同士が互いを理解し、尊重し合う関係を築いています。こうした交流は、高岡の魅力を再認識するきっかけとなり、私たち自身の視野を広げてくれる貴重な機会となっています。
また、私たちは、国際社会における「絆」の重要性を、災害時において強く実感しました。特に、大規模な震災が発生した際には、多くの国々から高岡へ温かい支援の手が差し伸べられました。そして、高岡に暮らす外国籍市民の方々も、自ら被災地支援の活動に積極的に参加してくださいました。この「国境を超えた活動」は、単なる支援に留まらず、高岡と世界の間に強い信頼と友情の絆を育むものとなりました。困難な状況を共に乗り越える中で育まれたこの絆は、高岡が真の国際都市として発展していく上での大きな財産です。
高岡は、多様な人々が共に生き、互いに支え合うことで、新しい価値を創造できるまちです。グローバルな視点を持つことで、高岡の魅力はさらに広がり、世界に誇れるまちへと成長していくでしょう。
おわりに/「私たちが創る」高岡の、これからの可能性
高岡のまちが持つ「つながる力」は、中心市街地の賑わいから、国際的な絆まで、様々な形で私たちの暮らしを豊かにし、未来への可能性を広げています。
私は、この「つながり」こそが、高岡の「シビックプライド」をより一層深め、まち全体を活性化させる原動力になると確信しています。市民一人ひとりが、自分のまちに誇りを持ち、他者とつながり、共にまちを創っていく。この意識こそが、高岡のまちを未来へと強く導く力となるのです。
これからも、市民の皆様が主役となり、多様な「つながり」が生まれるまち、高岡を目指して、全力を尽くしてまいります。次回のブログでは、市民一人ひとりの「夢」や「挑戦」をまち全体で応援する「夢応援プロジェクト」など、高岡が未来に向けてどのように歩んでいくのかについて、詳しくお話しする予定です。どうぞご期待ください。
高岡市長 角田ゆうき
参考文献
- シビックプライドの理念と高岡市のまちづくり全般について:角田悠紀 公式ウェブサイト - 都市の魅力創造
- 御旅屋人マーケットなど中心市街地の空き店舗活用支援と賑わい創出について:Yahoo!ニュース エキスパート
- 若手職員「営業部」や学生団体のまちづくり参画について:KNBニュース(日本テレビ系)
- 外国籍市民との国際交流推進、震災時の活動について:中日新聞Web